DIYでコマパッキンを交換したのに止まらない漏水

本日のご依頼

先日、東京都町田市のお客様に訪問致しました。お客様ご自身でハンドル式の蛇口のコマパッキンを交換したが水漏れが止まらないということでした。

点検と原因の確認

しっかり水道メーターで水を止めて蛇口を分解して点検してみました。お客様の言う通りコマパッキンは新しく交換されたばかりでした。ハンドルの動きが固いのが気になりました。確かにハンドル式の蛇口の水漏れを止める時はコマパッキンを交換すれば良いと思いますよね。

しかしながら蛇口が水漏れがしだすと水を止めようと力いっぱいハンドルを閉めると蛇口の年数も経っていることからコマパッキンから押されて蛇口本体が曲がってしまうのです。

なのでコマパッキンを変えても蛇口本体が曲がっているから微妙に水漏れがしてしまうのです。

今回のご提案と施工内容

そして蛇口のハンドルの下にあるスピンドルという部品が長年使用することによりすり減っていることも確認出来ました。お客様に分解した蛇口をお見せしながら説明させて頂き蛇口本体の交換をさせて頂きました。

新しい蛇口はもちろん綺麗でハンドルの動きもスムーズで水を止める時も今までの様に固く締めなくても軽く止める事が出来る様になりました。お客様も大満足で笑顔で感謝のお言葉を頂き仕事を終えました。

DIYで修理した際に起こりうるトラブル

先のお客様の場合、コマパッキンを交換しても水漏れが直りませんでした。DIYによる修理は専門知識のある業者による修理とは違うため、必然的にリスクも伴います。

トラブルの原因を究明するだけでなく、正しい蛇口の知識をつけなければ修理は難しいものです。

でなければ水漏れが直らないだけでなく、余計に症状が悪化したり給水管を破損させてしまう可能性もあります。特に蛇口や配管が古い場合は注意しましょう。

自分で修理できる自信がない場合は、業者に依頼するのが一番確実です。

家庭でもできる修理方法

ちょっとした水漏れ程度なら、DIYで修理することも十分可能です。必要なものは全てホームセンターで購入できます。

ただし、先に解説した通り修理にはリスクが伴うものです。少しでも不安を覚えたら、業者に相談してください。

シングルレバーの水漏れ

台所や洗面所で起こりやすいトラブルです。水を出している時、レバーのつなぎ目から水が漏れだしてしまうことがあります。もしくは、蛇口を閉めている筈なのに吐水口から水が出続けるということも少なくありません。

前者と後者で修理方法は違うため、症状をよく確認してください。まず、水を出している時のみレバーの下から水漏れがする場合の修理方法を解説します。

1. 元栓を閉める
2. ネジを外してレバーを取り外す
3. レンチなどでレバーの下にある部品を取り外す
4. パッキンを交換する
5. 部品を元に戻す
6. 水が漏れないことを確認したら完了

次に、吐水口から水が出続ける場合の修理手順です。この場合カートリッジを交換しなければなりません。

1. 元栓を閉める
2. ネジを外してレバーを取り外す
3. 出てきた部品(カートリッジ)を交換する
4. レバーを付け直す
5. 水漏れしていないことを確認したら完了

ハンドルから水漏れする場合

お風呂場の蛇口で起こりやすい水漏れトラブルです。ハンドルを回すことで下から水漏れが起こる場合は、パッキンが劣化・破損している可能性があります。水道パッキンを交換しましょう。

1. 工具でカラービスを外し、ドライバーを使ってネジを取ってハンドルを取り外す
2. レンチを使ってナットを外す
3. 古いパッキンを外し、新しいパッキンをつける
4. ハンドルを付け直す
5. 水漏れしないことを確認したら完了

水漏れが続く場合はハンドルの下にあるスピンドルについている、ケレップというパッキンを交換します。これを交換しても水漏れが収まらない場合は、蛇口ごと交換しなければなりません。

使用する工具

蛇口の水漏れを自力で修理するなら、以下の工具を用意しましょう。いずれもホームセンターで手に入れることができます。

・精密ドライバー
・レンチ類(モンキーレンチ、トルクレンチ、水栓レンチ)
・ピンセット

精密ドライバーはネジを取り外す、水栓レンチは蛇口そのものを取り外しするために使います。ピンセットは細かい部品を扱う際にあると便利です。

モンキーレンチもトルクレンチも緩んだナットを閉め直すのに使います。どちらか片方でも問題ありませんが、トルクレンチは締め付けの度合いを教えてくれる機能があります。

モンキーレンチは上あごと下あごをボルトのサイズに合わせてください。合わせないとボルトを傷つけてしまいます。

蛇口の修理について

先に紹介したのはハンドル式の蛇口でしたが、レバーになっている蛇口は構造が変わってきます。同時に修理方法も異なるので注意しましょう。

シングルレバーとは、レバーを上下に上げ下げすることで蛇口の開け閉めを行うタイプのものです。混合水栓とも呼ばれます。

レバータイプの蛇口が水漏れしている場合、カートリッジを交換しましょう。

シングルレバーも自分で修理することは可能です。

カートリッジを交換すれば多くの場合水漏れが直りますが、それでも直らない場合はハンドル式と同じくゴムパッキンを代えることになります。

場所・ケース別蛇口の修理について

蛇口は家の至る場所にあります。キッチンやトイレ、洗面所など様々です。

ただ蛇口が水漏れしているといっても、場所によって考えられる原因も変わります。

ケース別に起こりがちな水漏れの原因と修理方法について解説します。

キッチン

キッチンで多い蛇口の水漏れは、吐き出し口やスパウト周り・止水栓の接続部などです。

スパウト周りはシングルレバー混合水栓特有の水漏れといえます。

吐き出し口などから起こっているのであれば、先に説明したカートリッジの取り換えが必要です。新しいものを用意しましょう。

止水栓の接続部から起こる水漏れはナットのゆるみか、ゴムパッキンの劣化が原因です。

洗面所

洗面所やお風呂の洗い場はハンドル式の蛇口が多い場所といえます。

洗面所等の場合、ハンドルの下や蛇口の取り付け部からの水漏れトラブルが多いです。

ハンドル式の水漏れの多くは、パッキンの劣化によるケースが最も多いといえるでしょう。

蛇口の取り付け部から水が漏れているのであれば、パッキンだけでなくシールテープの張り直しも必要です。

修理費用

蛇口の水漏れは自分の力で直すこともできますが、今回の依頼のように業者に依頼しないと解決できないトラブルもあります。

また、部品交換であっても組み立てられるかどうか自信がない場合も業者に依頼する方が安心です。

しかしながら、依頼するとなると心配になるのが費用です。

費用はその業者や修理内容によって大きく変動するため一概にはいえません。

簡単な蛇口修理なら5千円程度、大掛かりになると数万円に上ります。

今回の依頼のような蛇口本体の交換となると、2万円以上かかることが多いです。

水漏れは一見そこまで深刻な故障ではないように見えることがあります。

しかしながら、業者に見てもらったら実は大掛かりな修理が必要だった…ということも少なくありません。

予想外の出費に備えて、費用の予算は多めに用意しておきましょう。