給湯器の故障って前兆があるの?その原因は何か。給湯器の故障に備えた知識を身につけましょう。

給湯器の現状はどうなっていますか?

給湯器は、キッチン備え付けられていたり、屋内や屋外などあらゆる場所に設置されています。賃貸含めマンションなどの集合住宅だと、ベランダの壁などに取り付けられていることも。

小型タイプの給湯器もありますが、4人家族用の給湯器となればそれなりの存在感があるにもかかわらず、意外と普段は気にせずに過ごしていることでしょう。

そのせいか、いつのまにか給湯器が故障しているのに気付かず、寒い時期になってお湯が出ずに慌てて修理業者などに相談される方が多く見られます。

長い間同じ場所に住んでいると忘れがちですが、給湯器にもちゃんと寿命があり、約10年～15年と言われています。

「そういえば、そのくらい給湯器使っているかも」と心当たりのある方、今すぐご自宅の給湯器の現状を把握しましょう。給湯器が完全に故障する前兆が、もしかしたら起きているかもしれません。

その前兆というのは、どのような症状があるのか、詳しく解説していきたいと思います。特に冬場、突然お湯が出ないとお風呂にも入れません。昔のように近所に銭湯がある地域も減っているので日常生活に多大な影響を及ぼすことでしょう。

そうなる前に、給湯器の故障の前兆を見つけたり、定期的なメンテナンスを行うことをおススメいたします。

給湯器や湯沸かし器の故障あるあるについて

給湯器の故障の前兆はどのようなものがあるかというと・・・

• 　お湯と水の両方が出ない
• 　お湯が沸かせない
• 　お湯の温度が不安定になる
• 　異臭・煙の発生
• 　変な音が聞こえる
• 　その他

この各項目について、詳しく解説していきましょう。

給湯器の故障でお湯と水の両方が出ない場合

給湯器や湯沸かし器で、ガスを点火しても電気を入れてもお湯と水が両方出なくなることがあります。この状況もいろいろなパターンが考えられるので、見ていきましょう。

その1　≪お湯と水が家の中の一か所しか出ないパターン≫

例えば、他はお湯と水が出るのに、洗面所からだけ出ないパターンは、洗面所の蛇口に不具合が起きているかもしれません。

蛇口に問題がない場合でも、つながる配管が凍結やつまりによってお湯と水の流れが阻害されていることもあるので、合わせてチェックしてください。

その2　≪お湯と水が家の中の複数箇所から出ないパターン≫

複数箇所でこの状況が起きているときは、いくつかの原因が考えられます。

「家族の誰かが、家全体の水の供給を止める元栓を閉めた」

「給水管が凍結、もしくは凍結により破損している」

「給湯器のスイッチがOFFになったまま」

「近隣、もしくは家の配管が断水している」

これらのパターンが考えられます。原因が給水管の凍結であれば、お湯やホッカイロなどを使って温めると改善されるでしょう。

元栓が原因なら開ければ解決しますし、給湯器のスイッチはONにすれば大丈夫!これを行ってもお湯や水が出ない場合は、他の原因が考えられます。

その3　≪一部の蛇口でお湯の温度がぬるい≫

蛇口から熱湯が出ない、お湯の温度がぬるい場合は、蛇口のお湯側の部品に不具合が起きていることが考えられます。部品が交換できるのであれば、交換してみましょう。

その4　≪家全体の蛇口でお湯の温度がぬるい≫

キッチン、お風呂、洗面所、どの蛇口からも熱湯が出ない、もしくはお湯の温度がぬるい場合は、給湯器の一部、もしくは給湯器本体に問題が発生している可能性が高いでしょう。工事や交換作業をおススメします。

給湯器の故障でお湯が沸かせない

給湯器、湯沸かし器を作動させているのにお湯が沸かせないとき、その原因は何でしょう。原因がいろいろあるので、心当たりがある状況を確認してみましょう。

その1　≪水は出るのにお湯にならない≫

この場合、考えられるのは給湯器のガス栓が閉まっていてガス栓を開く必要があるパターン、ガスメーターが遮断されているので、メーター自体を復帰させる必要があるパターン、プロパンガスが切れてしまったことが原因で、ガス会社に連絡をする必要があるパターンが考えられます。

この状態だと、他のガスを使用する機器も使用できなくなるので、早めに対処していきましょう。

その2　≪水が少し出るけどお湯にならない≫

お湯にならない、そして蛇口から出る水の量が少ないときは、蛇口本体に不具合が起きていることが考えられます。

その不具合とは、水栓金具の腐食や破損で交換作業が必要なパターン、内部の給水フィルターがつまって、フィルターのゴミを取り除く必要があるパターン、給水栓および給水バルブが閉じていて開く必要があるパターンなどなど。

その3　≪お湯が出るけどぬるい≫

この状況がキッチンのみで起きていて、他の箇所ではお湯がちゃんと出るとき、その原因は蛇口の器具のどこかに不具合が見られるかもしれません。

そして、この状況が家の全ての蛇口で起きているときは、給湯器そのものが故障している可能性が高くなります。給湯器の取り扱いは大変危険ですので、プロの業者にお願いしてください。賃貸の場合はまず大家さんか管理会社に相談しましょう。

給湯器の故障でお湯の温度が不安定になる

給湯器は動くけど、出てくる温度が全く安定しない、例えば急に熱湯が出たり、またぬるくなったりを繰り返すなど。

子供が小さいご家庭で、急にお湯が熱くなったりすると危険です。この原因を探っていきましょう。

その1　≪蛇口から出るお湯の温度が不安定≫

この場合も2パターンの状況が想定されます。それは、蛇口の一か所のみでお湯の温度が不安定になる場合。

これは先程と同様、蛇口の金具や部品に不具合が出ている可能性があり、もし全体の蛇口がこの状態であれば、給湯器の修理を検討しなければならないでしょう。

例外として、メーカーのシャワー機能がこのような仕組みになっていることもあります。もし不具合かなと思ったときは、蛇口の説明書やメーカーにお問い合わせしてください。

その2　≪給湯器の温度設定がいじれない≫

最近の給湯器は室内のリモコンで温度設定や、給湯器のON/OFFを切り替えることができます。このリモコンの電気系統に不具合が見られると、温度設定が出来なくなったり、給湯器がOFFになったまま切り替えられなくなるでしょう。

給湯器の故障で異臭・煙が発生

いつでも温かいお湯が出る、生活には欠かせない給湯器ですが、危険が伴うのもしっかりと考慮しておきましょう。

特にガスや電気による不具合は、火災や人体に悪影響を及ぼすので特に注意が必要です。

その1　≪給湯器からの黒煙≫

給湯器から黒煙が出ていたら、何事かと心配になりますよね。この黒煙は、給湯器の内部で不完全燃焼を起こしているのが原因になります。

お湯が沸かしにくくなるだけでなく、そのまま気にせず使うと一酸化炭素中毒などを引き起こし、大変危険な状態になるので見つけ次第給湯器の使用をやめて修理、および交換できる業者に電話してください。

その2　≪給湯器からガスの臭いがする≫

ご使用の給湯器がガス給湯器で、プロパンガスを使用しているときにみられる症状です。このガスの臭いは、プロパンガスが残り少なくなったときに生じることがあるため、ガス漏れではないのですが一応警戒はしておきましょう。

万が一ガス漏れが起きていることも考えて、早めにメンテナンスをしておいてください。

その3　≪給湯器からの白煙≫

給湯器からは、黒煙だけでなく白煙が出ることもあります。この白煙は、水蒸気によるものなので、特別気にする必要はありません。温度差の激しい冬場などによく見られます。

その4　≪給湯器の異臭≫

ガス臭さとも、煙臭さとも異なる、酸味を帯びたツンとする臭い、もしくは、給湯器に近づくと目に違和感があったりする場合は、給湯器の不具合のサインです。黒煙の時と同様、すぐに業者に相談しましょう。

その5　≪給湯器を設置したての臭い≫

給湯器の設置したての臭いが気になる方もいるでしょうが、この臭いは気にしなくて大丈夫です。

この時の臭いは、設置するときに使用したオイルの臭いが、燃焼したときの臭いと混じって生じるので、そのうち消えるでしょう。

給湯器の故障で変な音が聞こえる

給湯器を使用すると、ガスでも電気でも湯沸かし器でもそれなりの音がしますが、場合によっては故障している音かもしれません。どんな音が聞こえるか、判断していきましょう。

その1　≪ピー音が聞こえる≫

ピー、もしくはピヨピヨなどの音が聞こえることがありますが、これは異音ではないので安心してください。給湯器の電源が入っているときに、たまに聞こえることがあります。

その2　≪ウーンという音が聞こえる≫

ウーンという音が、お風呂の追い炊きをした後に聞こえることがあります。この音は、追い炊き後にお湯を混ぜるときに使用するポンプの音ですので、異音ではありません。

寒冷地の場合、気温の低下によってはこのポンプが凍結防止のために作動することもあるので、こちらも気にしなくて大丈夫です。

その3　≪給湯器の運転停止後にブーンという音が聞こえる≫

このブーンという音は、給湯器内にあるファンが回転する音です。停止後は3～5分ほどで消えるでしょう。ちなみに、モーターが回転しだした時は、クックッというような音もしますが、どちらも異音ではありません。

その4　≪壁から振動音が聞こえる≫

壁付タイプの給湯器の場合、給湯器を使用したときの振動音が壁を伝って聞こえることがあります。

これを防ぐために防振金具やパッキンをかませているのですが、この部品が劣化すると振動音が大きくなり気になるかもしれません。部品の交換を検討してみましょう。

その5　≪ボコンボコンという音が聞こえる≫

この音は、いわゆる風呂釜の釜鳴りというものです。風呂釜に取り付けられた循環パイプの勾配がおかしくなっているかもしれません。

その6　≪キーン、もしくはゴーンという音が聞こえる≫

キーン、もしくはゴーンという音は、主に配管から聞こえてきます。これは、給湯器の配管内で圧力が急激に変化して起きるウォーターハンマー現象である可能性が高いです。

水圧の変化により配管内の水がぶつかり、キーン、ゴーン、という音が発生しやすくなります。水圧低減装置があるので、設置すると抑えられるでしょう。

その7　≪ピューという音が聞こえる≫

ファンモーターのどこかで不具合があると、このようにピューという笛のような音が聞こえることがあります。給湯器の修理や交換を行うか、業者と検討することをおススメします。

その8　≪ボンッという音が頻繁に聞こえる≫

給湯器のガスを点火するためスイッチを入れたとき、ボンッと小さく爆発したような音が聞こえたら、給湯器内でガスの不完全燃焼が起きている可能性があります。

このまま使用してはガス漏れの危険が伴うので大変危険です。すぐに使用を控えて修理業者に相談しましょう。

このように、小さな音でもそれぞれ原因が異なります。音だけでは原因が分からないと思いますので、その時はプロの力を借りてください。気になる費用面についても参考になるでしょう。

その他、給湯器の故障で考えられる症状

異音や異臭以外にも、給湯器では他に故障原因と思われる症状がまだまだあります。お湯が無いと不便で、生活には欠かせない機械ですので、日頃から故障の前兆であるサインを見逃さないようにしましょう。

その1　≪お風呂や洗面所のシャワーの水圧が減少≫

蛇口には不具合がないにも関わらず、お風呂や洗面所のシャワーの水圧が弱く感じるとき、給湯器の湯量が減っているかもしれません。

もしくは、それぞれの給水管が水垢などでつまっていることも。一度シャワーのストレーナーを掃除して、それでも水圧の減少が改善されなかったときは、給湯器を疑ってください。

その2　≪お湯が白濁、もしくは青色のお湯が出る≫

お湯が白濁になるのは、小さな気泡が原因です。最近はシャワーヘッドからナノバブルを出す商品があり、試してみるとお湯が白濁しているのも同じ現象ですので、水質に問題があるわけではありません。

また、お湯が青色に見えるのは浴槽のカラーによることもあります。お風呂場の明かりや反射によって、特にアイボリーの浴槽は視覚効果で青く見えやすいです。

その他、銅イオンがお湯に溶けていることも。これは特に人体に影響があるわけではありませんが、酷いようであれば業者に相談してみると良いでしょう。

その3　≪追い炊き機能の設定温度の不具合≫

追い炊き機能は便利ですが、設定温度にならない状態になることがあります。お風呂のお湯を貯めたとき、上と下で温度が違うと感じる場合は追い炊きの循環フィルターにつまりが生じているかもしれませんので、フィルターを掃除してみましょう。

もう一つ、追い炊きがいつもの時間より早く終わるのであれば、フィルターがきちんと設置されていないことが考えられます。フィルターの清掃をしたときは、きちんとはまっているか確認しましょう。

循環金具につまりもなく、きちんとはまっているのに設定温度にならない場合、循環器具が古い可能性があります。

お湯を設定温度にするためには、循環器具でお湯を攪拌する必要がありますが、古いと上手く機能しなくなります。循環器具を交換できる場合は交換し、できなければ手動でお湯を撹拌させれば大丈夫です。

その4　≪お湯張りをオートモードにしても湯量が異なる≫

お湯張りは温度だけでなく、湯量もリモコンで設定できるようになっています。

湯量の設定を行うと機器が記憶して自動で溜めてくれるのですが、どうも設定湯量と違うと感じたときは、一度湯量設定をリセットして設定し直しましょう。元々オートモードは湯量が多めに張られることが多いので、誤差はあります。

ただ、あまりにもおかしいと感じるときは、器具の不具合も考えられますので一度メンテナンスをしてみると良いでしょう。

その5　≪排気口周辺にサビが生じる≫

長年使用していると、給湯器のあちこちでサビが生じることもあります。戸建てや賃貸マンションなどは屋外に設置されることが多いので、これは仕方がないでしょう。

特に排気口周辺は、排気されるときの水分によってサビやすくなっています。なるべくサビを作りにくくするため、排気される方向を変える部品を取り付けたり、周辺の素材をサビにくいものにしてみてください。

その6　≪給湯器本体の水漏れ≫

給湯器本体の内部部品の劣化、配管の破損などによって水漏れが生じることがあります。

そのまま放置すると漏電による火災や不完全燃焼による事故につながりかねませんので、発見次第すぐに修理業者に連絡を取って見てもらいましょう。悪化すればその分修理費用が掛かってしまうので要注意!

給湯器の故障を修理・交換する費用や方法について

お湯を使用しない日は無いくらい、給湯器は毎日のように稼働しています。使用頻度は家庭環境によって変わるでしょうが、使用頻度が高ければ高いほど劣化もしやすくなるでしょう。

一般的に給湯器の寿命は10年から15年ほどと言われています。飲食店などであれば使用頻度の高さから、更に短くなることも。

給湯器はガスや電気を使用するため、DIYのようにご自身で修理というわけにはいきません。10年以上使用しているのであれば、部品交換だけでは修理を繰り返すことになりかねませんので、交換を検討したほうが良いでしょう。

最近の給湯器はとても性能が進化しているので、節約やエコ観点でみてもおススメの商品が多数、各メーカーから販売されています。ちなみに、戸建てと賃貸マンションでは設置するスペースなどが異なるので気を付けてください。

壊れてからだと交換に時間がかかることもあるので、日頃からメンテナンスを行うことと、交換時を見極めることが大切です。

水道屋本舗では、給湯器の交換はガスでも電気でも作業可能ですので、そろそろ交換しようと考えたときはいつでもご相談ください。交換時に気になる費用についても、無料でお見積りをお出しします。検討の際にご利用ください。

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