給湯器の号数の選び方を知りたい！号数の違いや選ぶときの注意点を解説します！

ガス給湯器はお湯を出す能力を20号、24号など「号数」で表します。号数が大きくなるほど一度に使えるお湯の量が多くなるので、心地よくお湯を使うために家族構成やライフスタイルに合わせた号数を選ぶことが重要になります。今回は給湯器の号数の選び方や号数による違い、選ぶときの注意点を解説いたしますので、是非参考にしてください。

給湯器の号数とはいったい何？

給湯器の号数とは水温+25度のお湯が1分間に出る量のことで、給湯能力を表しています。号数が大きくなれば一度に出せるお湯の量も増えますので、複数個所で同時にお湯を使えたり、冬場に強めのシャワーを使えたりします。家庭用の給湯器は16号〜24号が一般的です。

16号であれば16リットル、24号であれば24リットルのお湯を１分間で出せることになります。32号や50号などの大きな号数の給湯器は一度にたくさんのお湯を必要とする飲食店や美容室で使われることが多いです。

号数の調べ方

給湯器の号数の調べ方がそもそもよく分からないという方もいるかも多いと思いますので、今お家にある給湯器の号数がいくつなのか調べる方法をお伝えします。

お家に付いている給湯器の号数の調べ方は給湯器本体に貼ってあるシールで型番を確認することができます。

アルファベットから始まり、次の2桁の数字が号数になり、例として「GT-168AW」であれば16号、「GT-2027SAWX」なら20号、「GTH-2417AWX」は24号の給湯器ということです。

号数によって同時に使えるお湯の量が異なる

使っている給湯器の号数により同時にお湯を使える量に違いがあります。

ひとり暮らしですと、台所もしくは浴室のどちらかか片方しかお湯を使わないので号数の小さい給湯器でもじゅうぶんなお湯が確保できますが、同居人数が多いほど台所、浴室、洗面所など同時にお湯を出す機会が増えるので快適にお湯を使用するために高い給湯能力（大きい号数）が必要になります。

冬場は水温が下がり給湯能力が低下する

夏と冬では水温が違うので設定温度まで上げる温度に差があります。

そのため、冬場は給湯器の設定温度より蛇口から出てくるお湯の温度がぬるかったり、出てくるお湯の量が少なかったりします。

給湯器の号数の選び方

給湯器の号数は給湯能力を表しているとご説明しましたが、無駄なくライフスタイルに合った号数選びが重要です。これから号数の選び方をご紹介いたします。

使用人数（家族構成）などに合わせた号数

使用人数が増えると、複数個所で同時にお湯を出す機会が増えますので適切な号数も上がります。

快適にお湯を使うためにも使用人数に合わせた号数選びをしてください。

小さい号数で同時にお湯を使用すると、給湯が間に合わずぬるま湯が出てきたり、水の出方が弱いことがあります。

号数の目安

《16号で1人》

ひとり暮らしの場合、一度に使うお湯の量が限られているので問題なく使えるでしょう。

複数箇所での同時のお湯の使用には向いていないので2人暮らしや、同時にお湯を使用する機会が増えると湯量が足りなくなる可能性があります。

《20号で2～3人》

2〜3人で使う場合は一度に使うお湯の量はあまり多くないので20号でよいでしょう。

《24号で３～4人》

3〜4人で生活されている場合は24号が適しています。24号であれば、台所、浴室、洗面所など複数個所で同時に使用しても快適に生活ができるでしょう。

〇少人数で使われていてもお湯の使用量が多いのであれば、号数を大きくしておくことで快適にお湯が使えるかと思います。

冬場のお湯の使用量

冬場はお湯を使用する機会も増えることや、水温が低く給湯できるお湯の量も減ることを考慮して快適に使用できる号数を選択すると良いでしょう。寒冷地にお住まいの方は給湯能力の高いものを選んでおくと安心です。

使用している給湯器と同じサイズへの交換がおすすめ

給湯器の号数の選び方に迷ったとき、現在使用している給湯器の出力に満足していて問題が無ければ同じ号数での交換がおすすめです。

給湯器の号数を上げる場合は配管の取り替え工事が必要になる可能性があるので同じ号数への交換はコストや手間を省くことができます。

給湯器の号数による本体価格の違いやガス代

給湯器の交換を検討する中で、号数を下げると本体代も下げることができるのでは？ガス代に違いはあるのか？など気になる方もいるかと思います。下記にて本体価格の違いやガス代について解説します。

給湯器の号数による本体価格の違いは？

給湯器本体の価格は号数が大きいほど高くなります。メーカーや製品によって異なりはありますが、号数が1段階上がるごとに約1万〜5万円ほど上がるようです。

ですが、給湯器は生活に欠かせないですし、号数の本体価格の差を10年使用した場合で計算するとランニングコストに大きな差はありません。購入費を抑えようとして号数を下げるのではなく、生活に必要なお湯がしっかりと確保できる号数を選びましょう。

号数によるガス代の違いは？

号数を下げるとガス代にも違いが出るのでしょうか？

号数を下げてもお湯を使う量に変化がなければガス代は変わりません。

号数を上げると複数個所で同時に使えるお湯の量が増えるので、お湯の使用量が多くなることでガス代が高くなることはあります。ガス代を抑えるには、ライフスタイルに最適な号数の給湯器を選ぶことが良いでしょう。

給湯器の号数を変えたいときに気を付けるポイント

給湯器の号数変更を検討されている方は、いくつか気を付けるポイントがあります。以下にまとめますのでポイントを抑え、参考にしてください。

ポイント１　号数が小さくなる分給湯能力も下がる

給湯器の号数を現在使用されているものより小さくするとその分給湯能力も下がります。家族の独立などで使用人数が減り、号数を下げるのであれば問題ありませんが、同じ使用人数や状況で号数を下げると、これまで通りお湯を使うと不便に感じることがあるでしょう。

ポイント２ 賃貸など集合住宅にお住まいの方は管理会社へ連絡

アパートやマンションなど集合住宅にお住まいの方で給湯器の号数を変えたいときは必ず、大家さんか管理会社へ相談をしてください。

建物全体のガス供給量が定められている場合、号数を変更（特にアップ）することが禁止されていることが多いです。

管理規約を確認したり、相談をしてから検討を進めましょう。

ポイント３ お家のガス設備によっては工事に時間がかかったりサイズ変更できないことも

大きさに関わらず、給湯器の号数を変更する場合配管のサイズが変わることがあります。

追加で工事を行う必要があり、配管工事は契約をしているガス会社に依頼をします。費用や手間もかかってしまうので注意が必要です。コストや手間を省きたかったり、現在のお湯の量に不便を感じていないのであれば設置してある給湯器と同じサイズでの交換がおすすめです。

号数選びで迷ったときは

上記でも少しお話しましたが、号数選びで迷ったとき、現在のお湯の量に満足しているのであれば同じサイズでの交換がおすすめです。

新しくお家を建てるなどで給湯器の号数に迷ったら、給湯器の寿命は約10年と言われていますので、その先10年間で家族が増える可能性がある場合は大きめの給湯器を選んでも良いでしょう。寒冷地にお住まいの方は冬場に必要なお湯が確保できるサイズを検討しましょう。

給湯器に関する知識が豊富なプロにライフスタイルに合わせた相談をするのも安心です。

電気給湯器や石油給湯器は号数ではなく単位で表す

ガス給湯器は給湯能力を「号数」で表していますが、電気給湯器や石油給湯器は別の単位で表します。それは「L」「kw」です。下記にてご説明します。

電気給湯器の給湯能力の表し方「L]

電気給湯器は電気を利用してお湯を沸かす給湯器で給湯能力は「L(リットル)」で表記します。タンクから給湯するので、タンクの中に貯めておけるお湯の量を示しており、使用人数が多いほどタンクの容量も大きい物になります。

目安として、1〜2人で200L、2〜3人で320L、3〜5人で370Lになります。

石油給湯器の給湯能力の表し方「kw」

石油給湯器は石油（灯油）を使ってお湯を沸かします。給湯能力は「kw（キロワット)」で表記し、数字が大きくなるほど給湯能力も上がります。

目安として、1〜2人で36.0kw、3〜4人で46.5kwになります。

給湯器の注意点

給湯器の寿命や耐用年数は約10年と言われています。冬場やお風呂に入る際にお湯がないと困ってしまいますので、定期的なメンテナンスをしておきましょう。

給湯器に不具合や故障が起きた場合は早めにプロの業者に相談したり、交換を検討することが大切です。特に寒くなると給湯器のトラブルがぐっと増えますので、故障してから業者に依頼をしても部品や本体が不足していて取り寄せや工事に入るまでに時間がかかるかもしれません。

そして、不具合が起きているなかで継続して給湯器を使い続けてしまうと、ガス漏れや一酸化炭素中毒、火災など大きな事故を引き起こすリスクがあります。

まとめ

今回は、給湯器の号数や選び方などについてご紹介させていただきました。

給湯器の号数は、その家の使用人数や必要とするお湯の量により適切な大きさに違いがあります。

ご紹介した目安を是非参考にしながら自分の家に見合った号数を選んでみて下さい。また、給湯器を交換するときは、メーカーや専門業者に相談し的確なアドバイスを貰うことが安心ですし良いと思われます。給湯器の交換を検討されている方は号数も変える場合、追加の工事が必要となる可能性もあるので事前に契約しているガス会社に確認しておきましょう。賃貸住宅にお住まいの方は、まずは大家さんや管理会社に相談をしてから検討をしてください。

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