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この映画の主人公は、自殺をし、肉体を持たない存在になってしまった少女・樹里。
彼女は死んでからも家や学校、街を彷徨っている。誰からも見られない「透明な存在」になってしまった樹里はなぜ自分で死を選んでしまったのかを考え続ける。
樹里は生前には見えなかった不気味な怪物を目撃するようになっていた。彼女が「虫男」と呼ぶそれは、心が弱った人間に取りつき、自殺をするように誘導する死神のような怪物だった…

 

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原作は直木賞受賞作『花まんま』など人間の心の優しさと哀しみをファンタジーやホラーで描き続ける朱川湊人。
監督の小中和哉は平成ウルトラシリーズなどSFX作品で知られるが、本作は『星空のむこうの国』、『四月怪談』など抒情性を持った初期のファンタジー作品と通じる作風になっている。
物語のキーとなる「虫男」のデザインとCGIモーション監督を担当したのは、『伝説巨神イデオン』、『超時空要塞マクロス』などのカリスマアニメーター・板野一郎。

彼ら実力派クリエーターたちのコラボにより、SFXを駆使した異色の青春ダーク・ファンタジー映画となった。

 

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主役の樹里を演じるのは、『鈴木先生』、『真夜中のパン屋さん』、『リミット』などの若手演技派女優No.1の土屋太鳳。
様々な感情を見せる難しい役どころを、持ち前の凛とした眼差しとリアルな存在感で演じきった。
その周りを『HK/変態仮面』の清水富美加、『仮面ライダーフォーゼ』の吉沢亮らフレッシュな若手演技陣と、有森也実、大杉漣、秋本奈緒美、大杉漣ら小中監督と縁の深いベテラン俳優陣が固めた

 

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主題歌は日本のラウドロック・シーンの礎を築いたPay money To my Pain(PTP)の『Rain』。
PTPのボーカル・Kは2012年末に心不全のため急逝しており、『Rain』はKが生前最後にレコーディングした本当のラストソングとなる。
さらに全編を彩る映画音楽をPTPのベーシスト・T$UYO$HIが担当し、映画全体をスタイリッシュで力強いサウンドでまとめ上げた。

 

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日本の自殺者数は、1998年以降ずっと3万人を越え続け、2012年は2万7,858人と15年ぶりに3万人を割ったものの、若者層の自殺率は上昇を続けている。
今の日本が直面する自殺という重いテーマに本作は挑んでいる。しかし決して、重苦しく生真面目なだけのドラマではない。
自殺してしまった少女が体験する幽霊としての日常を通して、

死を選んだ者の苦悩と哀しさ、遺された者たちの想いを、抒情的に、サスペンスフルに、エモーショナルに描いていく。

深いテーマ性とエンターテインメント性を兼ね備えた珠玉のファンタジー映画が誕生した。